コンビニエンスストアの駐車場が、旅の途中の「宿」になる——。ローソンが2025年7月から千葉県・房総半島の7店舗で進めてきた車中泊サービス「コンビニRVパーク」が、約1年の実証実験を経て、7月17日から埼玉・静岡・愛知の3県へと対象を広げた。千葉と合わせて4県28店舗の体制となり、2026年度内には約70店舗まで増やす方針だという。
連休の稼働率は9割超、リピーターも15%
実証で見えてきた数字は、事前の想定を上回るものだった。平日の利用は決して多くないものの、ゴールデンウィークやお盆、年末年始といった連休期間には、7店舗平均の稼働率が90%を超えた。一度使った人が再び訪れるリピーターの割合も15%を上回っており、一過性の物珍しさで終わっていないことがうかがえる。
店舗側の利点も見えてきた。利用者の多くが滞在中に店内で買い物をしており、駐車場という遊休スペースがそのまま売上につながる構図が生まれている。懸念されていた騒音や近隣とのトラブルについても、大きな問題は報告されていない。
利用者の8割が50代以上という誤算
最も想定と食い違ったのが、利用者の年齢層だ。ローソンは当初、宿泊費を抑えたい若い世代が中心になると見込んでいたが、ふたを開けてみれば約8割が50代以上だった。車種も半数以上が本格的なキャンピングカーで、残りも車中泊仕様に手を加えた車が中心。つまり「安く済ませたい層」ではなく、すでに車旅を趣味として楽しんでいる層が主な担い手だったことになる。
約3割がペット連れという点も特徴的だ。ペット同伴で泊まれる宿は限られており、車で寝られる場所の確保は切実なニーズになりやすい。利用者の8割超が関東近郊からで、遠出というより週末の小旅行の受け皿として機能している様子も浮かぶ。
「道の駅の代わり」ではない使われ方
車中泊はこれまで、道の駅やサービスエリアでの無断・長時間の滞在が問題視されることも多かった。あらかじめ料金を払って区画を確保する仕組みは、そうしたグレーな慣行を整理する意味も持つ。24時間営業でトイレも食料もそろうコンビニは、条件面でも相性がいい。ただし車外でのテント設営や調理には制限が設けられており、あくまで「寝る場所」としての提供にとどめている点が、トラブルの少なさにつながっているとみられる。全国に約1万4000店を構えるローソンの店舗網を考えれば、伸びしろは小さくない。
出典: ITmedia ビジネスオンライン / Car Watch / AdverTimes

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